本日、流れてきたこちらの日経新聞の記事について皆様と考えてみたいと思います。

有料記事なので全文見れていないのですが、無料部分だけでもネット上では荒れています。
以下、私の個人的な意見ですので、不快に思われたなら申し訳ありません。
個人的な意見としては、上記内容は、しっかりと機械化を進めたうえで行うという条件付きで大賛成です。
理由としては
・排泄、食事、入浴等、介護職員の肉体的負担が大きいです。この状況で、今のような介護を続けていたら遅かれ早かれ崩壊します。というか、おそらくもう崩壊しているのでは。思い切って設備投資及び、機械開発を進め、4人で対応できるような手段をみつけていただいた方が現実的です。 機械化が上手くいけば、機械の他国への輸出や、他国からの要介護者の受け入れもゆくゆくはできるようになるのでは。医療現場でも使えますし…。国力UPにもつながるかもしれません。優秀な開発者の方々が日本にはたくさんいらっしゃいます。
・そもそも介護の担い手が少ない。2025年には団塊世代が後期高齢者になり、国民の4人に一人が後期高齢者。現在寿命も長いため、その状態が少なくとも20年ほどは続くと推測されます。少子高齢化のため、若い世代を介護に割いてしまうと日本国としての生産性は下がります。介護のためにそんなに人員を割けないのが現状。
・マンパワーで対応しなければいけない部分が多すぎます。
との理由からです。だって、どっちにしろ、このままでは介護はとても無理だと思っていましたもの。
以下、こんな機械があればいいな…つくってほしいな!というものを妄想していきたいと思います。
日本の技術があれば、作れるのではと思います。開発の方々、どうかよろしくお願いいたします。
下記は私の個人的な意見でしかないので、このページをご覧になっている皆様もぜひ声を上げてみていただけないでしょうか?
皆様は、どんな機械を開発してもらいたいですか?声を上げていけば、開発、導入して下さるかもしれません!実際に介護を行っている方だからこそ大変な部分や必要なものがわかると思います。
機械化する部分は?
見守りセンサーの活用はもちろん、現在、入浴、排せつ、食事介助に人員と時間が割かれています。介護職員の負担も大きいです。
すくなくとも、その3点は機械化を進めていただきたいと考えます。人の温かみを感じてこその介護、という意見も多いと思いますが、現状すでに、特養などは人員不足もありおそらく無理です。現状、若い介護職がつぶれていっています。
では、どのようなケースならば機械化が可能かと考えると…、
身体が元気な認知症の方に関しては、対応に苦慮する部分が多々あるのですが、機械的な対応が非常に難しいと個人的には考えます。
入浴等の身体介助について
介護施設の寝たきりの方の入浴についてですが、まず、ベッドから車いすに移乗→車いすにて浴室への誘導→介助にて脱衣→浴室専用イスに移乗→洗体、洗髪等→機械浴の浴槽へ移動、見守り→入浴後、身体の水分の拭き取り、薬や保湿クリームの塗布→介助にて更衣→車いすへの移乗→髪の毛のドライヤー、爪切りや耳かき、水分提供→ベッドへの移乗。
という流れが多いのではと思います。
身体介助や移動、移乗も多く、見守りも必須なため、入浴対応は人数が必要です。
機械化、効率化をするのであれば、まず、洋服の着脱の負担軽減のため介助が必要な方に関しては全員ガウン等の着脱しやすいものを着用していただいても良いのでは、と考えます。極端な話、一日中ガウンで過ごすことになりますが、介護職員の人員削減をするならばそれも必要だと思います。簡略化できる部分は、簡略化せざるを得ないと思います。私自身、入院中は病院のガウンで過ごしていましたが不便なくベッドで過ごすには快適でした。
次に、洗体、洗髪、拭き取り、髪の乾燥までの機械化です。ただ、対応人数が多いため、それが可能な機械が複数台必要になってきます。置き場所も取ります。施設がそこまで設備投資してくださり、確実に介護職員の負担を軽減して下さるのなら、ある程度の人員削減自体は可能だと思います。
あとは、移乗などの際の機械化です。移乗も、体格や身体状態によっては二人がかりで行っていますので。開発された入浴の機械が移乗などに対応していればより良いと感じます。
余談ですが、私は、お気に入りの美容室の他に、お気に入りのカット専門店があります。予約なしで行けるし、お値段も手ごろ。ささっと終わるので、とても重宝しています。そのカット専門店では、自動シャンプーを導入しています。最初、少しだけ美容師さんが頭を洗ってくれますが、あとは、機械をセットして自動シャンプーにお任せです。これが結構気持ちが良く、美容師さんに気を遣わなくて良いので個人的には好きです。美容師さんも、自動シャンプー中は他の業務を行うことができるため、効率UPに繋がっているのだと思います。 なので、全自動の入浴も悪くないと感じています。現状、介護施設では男性が女性の身体を洗わなければいけないケースも多いですし…。もちろん、その逆もですが。完全同性介助は現実的に難しい施設が多いです。
排泄について
寝たきりの方に必要なオムツ交換。一日数回、定時に介護職員が対応しています。都度、陰部洗浄等を行っていますが、軟便失禁の際は大変です。オムツからはみ出るくらいの量が…。シーツも洋服も交換が必要になり重労働です。
こちらも機械化してくださるのであればとてもうれしいです。
具体的には、オムツを着用せず、ベッド上にて排泄ができるトイレ一体型のベッドがあるといいなあと。臀部、陰部部分がポータブルトイレ状になっているような…。におい防止、陰部洗浄付きが良いですが、オムツ内に排便がないだけでもかなり負担は減ります。寝心地や、褥瘡予防の体位交換も必要なので、うまくそれに対応できることが必須です。オムツの中に排泄するから、不潔状態→褥瘡や尿路感染症などの原因の一つになるので、陰部や臀部に便が広範囲に長時間つかないような仕組みがあれば良いのでは?と考えると、オムツよりもそちらの方が清潔を保てると思います。排尿、排便両方の対応が難しいのであれば、せめて排便だけでもそのような対応ができれば。排泄のタイミングは、完全には読めませんので、機械が察知してくれると良いですね。意思疎通ができない方も多くいらっしゃいますので。
私自身、要介護状態になった時には排泄の処理を自分でできたら良いなと感じます。ある程度の意識が残っている状態ならば、ボタン一つで、排泄ができる状態のベッドがあると良いなと。(操作が簡単じゃないときつい)そうなった時には、ウォシュレットと拭き取り機能が欲しいですけれども。若い子や他人に、下の世話をしてもらうのはすごく抵抗があります。
食事介助について
人員不足の施設では、食事時に1人で同時に3人食事介助をしている様子もありました。言い方は悪いですがひなの餌やりのようで…。時間も限られている中、それを今後は1人で4人の対応を、となると無茶なので、やはり機械化できる部分があればしていただいた方が良いです!
配膳に関しては、今、飲食店でも配膳ロボットが使用されていますので、そちらの活用ができれば良いのかもしれませんが、食事介助ですと、衛生的にも要介護者1人あたり1台のロボットが必要です。加えて、そのロボットの手入れがしやすい状態でないと、継続的に使用するのは困難です。
現在、人手不足の施設などでは、時間内に食事介助を終わらせるために、早いペースで利用者様の口にスプーンを入れていくという悲しい現実があります。美味しさよりも、栄養補給のため。時間内に業務を終わらせなければいけないため。(次の介助業務が控えていますので)施設、職員側にも理由があるものの、現状のまま人員削減しても双方良いことがありません。機械化により、ある程度利用者さまのペースで食べることができるようになった方が、良いのでしょうね。
業務で見てきた感想としては、拘縮等や病気、ケガで介助が必要だけれども、自我がしっかりある方に関しては、機械の導入が双方にとって良いかもしれません。ボタン操作や、そのほか、言葉、目線、口の開け方などでも操作しやすい機械があれば良いと思います。その方の食事ペースに合わせて、ある程度の配膳時間の前後に関しては、配膳ロボットがあれば融通が利きそうですし。その際、口腔ケアも機械でサポートしてもらえると良いです。介護職員のペースで動かなくてもよい状況が、利用者さまにも必要です。
現状、利用者様のペースに合わせて介護職員が動くのは人手不足等の観点から非常に困難なケースが多いです。これは、介護職員を責めるのではなく、現状の介護の在り方に問題があると感じます。求めるものは多くても、時間と人手が足りなければ対応はできないのです。
センサーによる見守りについて
センサーの活用は、大賛成です。監視カメラのようなもので、見守りをしつつセンサーの活用ができると良いです。今介護現場で主に使っている離床センサー等ですと、センサーが鳴った時には利用者様は動いています。センサー対応している利用者様は、転倒リスクが高い方が多いです。そこに誰が駆けつけるのかというと、現状は職員です。危険察知の機能があれば良いのですが…。監視カメラを使用しての見守りですと、施設も相当の設備投資が必要になりますが、ぜひ補助等で投資を促進していただきたいです。
センサーによる対応をしなければいけない理由も転倒だけでなく様々です。例えば、盗癖のある利用者様だったり、便いじりがある利用者様だったり、脱走を試みる方だったり…そのたびに現場へ行き、対応しなければいけないのは職員です。夜間対応中ですと、急患も出る可能性がありますので夜勤の対応人数を今以上に減らすのは個人的には危険かと思いますが、少しでも見守りがしやすいような環境整備をしていただけるのであれば、それにこしたことはないです。
さいごに
数年前の話ですが、近所の美容室へ行ったときに、若い美容師さんに 職業を尋ねられ答えただけで 「介護職なんて何も産まないですよね。私は必要ないです。私は親の面倒をみないので必要ないし。」といきなり言われたことがあり、むっとした経験があります。
むかつきましたが、その言葉は間違いではなくて、世の中に、「何も産み出さないサポート的な仕事」というのはたくさんあります。確かに介護職も「何かを産み出すか」といわれれば、生産性はない仕事です。働く世代や、介護が必要な方をサポートするのがこの仕事であり、この受け皿がないと困る方も多いのですが、かと言って人口の大半を介護にもっていかれるわけにもいきません。
思い切って、何かを変えていかなければいけない時期なのだろうとも思います。
今回の話も、別に介護職の仕事を軽く見ているから規制緩和をするわけではなく、単純に要介護者を支えるマンパワーが不足しているのだと思いたいです。
なぜなら、今後、どう計算しても支えきれないからです。
現場では、時間に追われて心身を疲弊させつぶれていく介護職員が多いです。
これを機会に、より多くの方に介護について考えていただきたいです。
そして、介護の問題点を明らかにしたうえで、今後の日本の介護が、良い方向に進むことを願っています。
ちなみに、今回の話がもし、「現状維持のまま、サービスの品質はそのままで介護職員の負担を増やす」という話なのであれば愚策でしかないし、介護離職が止まらず現場での事故が多発すると思いますので、介護施設は安心して家族を預けることができる場所ではなくなると思います。